2021.10.14
理学療法学科教員ブログ(友田)
数年前、私は和歌山県で訪問リハビリテーションの仕事をしていました。御歳90歳Kさん
の自宅で訪問リハビリをしていると、Kさんが戦後すぐ18歳ぐらいの年齢の頃に、大阪(私
の実家の近く)で女中さんとして働いていた話を聞き、意気投合しました。リハビリ中はい
つも「また大阪に行きたいけれども、体が言うことを聞かないわ」と笑い飛ばしていました
。
そんな中、世間はコロナ禍になり、私も職場を大阪に移しました。ある日突然、ふとKさ
んのことを思い出し、戦後すぐの写真(Kさんが奉公していたお屋敷の近くの街の風景)を
図書館で調べ、そのコピーを彼女に送りました。後日、お返事が届き、達筆で「感謝」と書
かれていたり、「昔の町並みを再び見ることが出来てとても嬉しかった」と書かれていたこ
とをはっきりと覚えています。
はからずも、私が生まれる60年も前にKさんは大阪から和歌山に戻り、大阪生まれの私が
和歌山に行き、訪問リハビリをすることで意気投合し、文通を行うなんて(私は文通は生ま
れて初めて)面白いことがあるものです。そんな面白い出会いがあるのもリハビリテーショ
ンの良さではないでしょうか。
ちなみに、Kさんとは今でも文通友達として関係が続いています。